真の前向き

真の前向き

皆さまはパラリンピックをご存知でしょうか。
パラリンピック(英語: Paralympic Games)は、国際パラリンピック委員会(英語: International Paralympic Committee、略称:IPC(以下IPC))が主催する身体障がい者(肢体不自由(上肢・下肢および欠損、麻痺)、脳性麻痺、視覚障害、知的障害)を対象とした世界最高峰の障害者スポーツの総合競技大会のことです。
観たことがなくても聞いたことはあると思います。

それでは、身近な人でパラリンピック選手はいらっしゃいますか?
多分そうそういないと思います。

しかし、私はいます。高校の時に仲が良かった後輩です。今は22歳で陸上の100mと走幅跳を専門にしています。
「今は」ということは、昔は違うということです。

身体障がい者の中にも二種類あります。先天性なのか後天性なのか。それにより事情が変わってきます。
私の後輩は後天性で身体障がい者になりました。
そうなってしまった理由がバイクでの大事故です。山道でスリップし地面に叩きつけられました。救急車で運ばれましたが、助かる可能性は20%と言われるくらいの重体でした。そこから奇跡的に一命は取り留めました。しかし、事故の影響で一部の内臓は無くなり、足も片方は切断せざるを得ない状況でした。私はその時<可哀そう>だと思いました。そこから1か月後、意識を取り戻しました。周りは安堵するものの彼にとったら地獄の始まり…だと思いました。しかし、彼から目覚めてすぐに連絡が来て一番初めの言葉が「生きてて良かった!俺はラッキーだ」でした。とても驚きました。

そこから彼は懸命にリハビリに励み、義足をつけることになりました。そこで彼が「俺、パラリンピックに出る!」と高く素敵な目標を言い出しました。
彼の言葉や行動が周りからの<可哀そう>を一蹴していたことに気付きました。可哀そうだと思っていた自分が恥ずかしくなるくらいです。

そこからはなんと、あと少しでパラリンピックの標準を切れるところまで来ました。目覚めてからわずか2年です。
最近の彼の功績や努力に<可哀そう>という言葉を言う人はいないでしょう。そして、彼はこう言いました。
「過去にすがりついたってなにも変わらない。だから、今を全力で生きて命の大切さやお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れません」

私はこれほどに前向きな人に出会ったことがありません。彼こそ真の前向きだと思いました。
私も、彼のように今を全力で生きて常に前向きで頑張りたいと思いました。

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